臨床検査技師へ看護師資格でキャリアアップ

難易度:★★★★☆
主催:厚生労働省
試験料等:11,300円
受験期間:毎年2月前後
保有者数:約15万人
合格率等:70~80%
臨床検査技師の就職先は大学病院や市立病院などの規模が比較的大きい病院での検査部門や、検査センタ―などがほとんどです。また、製薬メーカーなどの新薬開発部門などの求人も少なくありません。

臨床検査技師とは医療機関などで医師が必要とする臨床試験をおこない、データなどにまとめる仕事です。臨床試験の内容はさまざまなものがあり、血液や尿などを調べる生化学的検査、細菌やウィルスなどを調べる微生物学的検査のほか、人体に直接検査機器を取り付ける心電図検査や脳波検査などをおこなうのも臨床検査技師の仕事です。
これらの臨床試験は医師自身や機械でおこなわれる場合もありますが、医療の専門性が高まる昨今では、高度な医療機器などが増えているため、専門の臨床検査技師による検査が不可欠なことも多く臨床検査技師の需要は伸びています。
1.臨床検査技師受験資格と資格取得方法

【受験資格の条件】
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保健学系、医学、歯学、獣医、薬学系など医療系の大学の学部、臨床検査学科などの3年制の短大を修了した者、専門学校養成課程、厚生労働大臣指定の養成所を卒業した者が臨床検査技師国家資格の受験資格が与えられます。
(看護師、保健師、助産師の資格を取得していても国家試験は受験できません。大学、専門学校などで必要科目を修得する必要があります。)

臨床検査技師の受験資格は、厚生労働省が認定する大学及び専門学校にて、臨床検査学科を卒後している方、もしくは、医学大学の医学部、歯科大学の医学部を卒業している方、医師、歯科医師の免許を保有しており、厚生大臣から受験資格を得ている方が対象です。
資格の取得方法は、さきにあげた受験資格を得たあとに、厚生労働省が定める臨床検査技師国家試験に合格をすることで臨床検査技師の資格が取得できます。試験合格率は約70~80%と難易度は高くありません。
資格取得までの流れ

合格をするためには、在学中に臨床検査についての基礎分野・基礎専門分野・専門分野、総計93単位を取得しなくてはならなく、その中には臨床専門科目を実際の医療現場で学ぶ臨床実習も必須となるため、合格をするためにはかなりの努力が必要となります。
臨床検査技師の試験終了後、合格通知があれば臨床検査技師免許を厚生労働省に申請し、その後免許の取得という流れになります。
2.臨床検査技師の資格取得先と保有者数と難易度

臨床検査技師の資格取得先は厚生労働省となります。臨床検査学科を有する大学や専門学校などを卒業し、厚生労働省が認定する臨床検査技師国家試験に合格することが必要です。
試験は年に一度、厚生労働省が指定する検査会場で受験、受験費用は11,300円です(2015年)。
また、臨床検査学科のない教育施設であっても、大学の医学部医学科や歯学部歯学科の卒業であれば受験ができます。
臨床検査技師の保有者数

臨床検査技師の有資格者は約15万人、そのうちの約5万人が臨床検査技師として活躍しています。
試験の合格率は70~80%と真面目に勉強をすれば比較的合格しやすく、国家試験のなかでは難易度は低めです。試験内容は医用工学概論、臨床検査総論、公衆衛生学などを含んだ約10科目からなり、総得点200点中120点以上が合格基準となっています。
3.看護師が臨床検査技師を取得の将来性とメリット

看護師での経験を活かして臨床検査技師になる方も少なくありません。看護師から臨床検査技師の資格を取得する際には、もう一度専門の教育機関への入学、勉強、受験が必要となりますが、頑張って資格を取得した場合には就職において非常に有効です。
看護師と臨床検査技師の両立は可能?

現在の法律では、臨床検査技師にできて看護師にできない業務はありません。例えば血液検査やエコー検査などは、看護師でも業務はできるのです。しかし、大きな医療機関などではそれぞれの業務が細分化されているため、臨床検査技師、看護師、医師などの役割分担が整理されています。
看護師の資格を持ちながら、臨床検査技師の資格を持った際には、どちらの専門性も高くなり医療機関での活躍の場も増えますし、普通の看護師では任されない仕事も任されるようにもなります。
そのため臨床検査技師の資格を保有する看護師の場合には、就職の幅も広がり給与面などの待遇も良くなります。


看護師として資格を取得し、キャリアアップしたい場合は、資格を取れる環境と努力が必要不可欠です。
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