循環器専門ナースの資格取得3つの確認事項

難易度:★★★☆☆
主催:JECCS
受講料等:15万円程度
受験期間:毎年10月前後
保有者数:-
合格率等:100%
循環器専門ナースとは、その名の通り循環器疾患に関する専門知識と高いケア技術を持つことを認められた看護師のことです。循環器疾患とは、いわゆる心臓や血管に関する疾患で、心筋梗塞や狭心症、心不全などがこれに当たります。こうした循環器疾患は、現在の日本人の死亡理由でも上位に入っている疾患であり、生活習慣病の増加もあって今後ますます増加することが予想されている疾患です。循環器専門ナースは、循環器科やICUなどに勤務して、循環器疾患の患者さんに対して専門知識を活かした看護を行います。
【目次】
資格取得のための講習では、循環器疾患の看護を行う看護師にとって非常に役に立つ内容を勉強できるため、日々の看護におけるスキルアップにも役立ちます。循環器科は看護師にも人気が高いこともあって、今後ますます注目度が集まりそうな資格です。
1.循環器専門ナース資格取得の条件

【資格取得の条件】
- 正看護師として1年以上の経験があり、かつ准看護師と正看護師合わせて満5年以上の実務経験を有する看護師であること
- または、満5年以上の実務経験を有する医療関係者(薬剤師、臨床検査技師、保健師、臨床工学士等)であること
- または、通算で医療関係の勤務年数が60ヶ月を越えていること
循環器専門ナースの資格取得は、受験資格を持つ看護師が特定の講座と試験を受けるという方法で行われます。受講の資格は、看護師の実務経験5年以上とそれほど難しいものでもないのですが、研修が大阪で3カ月にわたって隔月の土日に行われるため、遠方に住む看護師には受講しづらいのが難点です。勤務先の病院が費用を負担してくれる場合もいいのですが、そうでなければ交通費や滞在費などでかなりの出費が必要になります。
研修に出席すると、修了証が発行され、試験の受験資格が得られます。試験は会場で行われるものではなく、講習時に受け取って後日返送する形なので、落ちるということはあまりありません。講習をすべて受けるだけの費用と時間をかけて取り組んでいれば、合格できる資格になりますが、講習をうける段階で定員を超えると抽選になり、受けられないことはあります。
2.資格取得先と保有者数と難易度

循環器専門ナースの資格取得先は、日本心臓財団と、臨床心臓病学教育研究会(JECCS)の2カ所になります。
最終的な試験が郵送であることから、試験の難易度については高いわけではありませんが、看護師の実務経験が5年以上必要であり、しかも、約3カ月間にわたって大阪で開催される土日の講習会に出席する必要があることから、簡単に取得できるというわけではありません。
講習についても、受講申し込みが例年定員の2倍近くあることから抽選で受講者が決められており、申し込みをしても受講できないケースがあります。講習の定員が多くないことから、資格保有者数も決して多い資格ではありませんが、循環器看護師のスペシャリスト資格として、今後人気が高まる可能性はあります。
3.看護師が取得する将来性とメリット

循環器専門ナースを取得するのは簡単ではありませんが、将来性という点では魅力的な資格です。
循環器の疾患は心臓病など生死にかかわるような深刻なものも多く、看護についても高い専門性を持って看護ができる看護師は非常に重宝されます。循環器専門ナースは、取得するために専門的な研修を受けていることもあって、資格があるだけで循環器のスペシャリストだという証明になるので、転職する場合でも即戦力として必ずプラスになるはずです。
また、資格を取得したことで、日々の看護が自信を持ってできるようになったり、後輩への指導もやりやすくなるなどのメリットもあります。病院によっては、資格取得のための費用を援助してくれたり、資格手当が支給されたりもするようです。転職にも有利に働くことが多いので、看護師求人サイトに登録する際は、その点も担当コンサルタントに相談するとよいでしょう。


看護師として資格を取得し、キャリアアップしたい場合は、資格を取れる環境と努力が必要不可欠です。
資格取得を推進している病院では、看護師のキャリアアップ体制が整っているケースが多く、転職を考える看護師も増えています。看護師の転職は「看護師求人サイト口コミランキング」で確認してみてください。
