登録産業看護師へ看護師資格でキャリアアップ

難易度:★★★☆☆
費用:研修は参加無料
テキスト代や登録費用は別途。
保有者数:1856名
合格率等:50%
産業看護師とは病院ではなく企業で働く看護師のことで、職場であるその企業の従業員のみを対象として看護師業務を行います。
病院のように病人や怪我人が対象ではないため、その仕事も基本的には従業員の健康管理や健康についての相談に応じるメンタルヘルスケアが主な仕事となります。

具体的には定期健診の実施とその結果に基づく従業員の健康状態の管理、健康相談室での相談やアドバイス、従業員の労働環境や安全性のモニタリング、従業員の労働時間のチェックや健康状態と労働量のバランスの監視などが仕事です。
産業看護師自身もその企業に雇われているため従業員の1人であり、同じ従業員たちの健康管理を任されている非常に責任の重い職務であると言えるでしょう。
受験資格と資格取得方法

【受験資格の条件】
- 日本国内の看護師資格を保有していること
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国家資格である「第一種衛生管理者」の資格を取得していること
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産業看護師の実務経験が2年以上であること
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日本産業衛生学会産業看護部が実施する「産業看護基礎コース」と「産業看護講座Nコース」を受講し全過程を修了していること

登録産業看護師とはそもそも認定資格ではないので「受験資格」というようなものは存在しませんが、日本産業衛生学会に登録してもらうためには、まず看護師免許を取得していることを大前提として、他に3つの条件をクリアしていなければなりません。
受験するための3つの条件

1つは国家資格である「第一種衛生管理者」の資格を取得していること。これは大学を卒業後1年以上労働衛生の実務に従事した経験を持っていることなどの条件を満たしていれば受験することができます。
2つ目は産業看護師の実務経験が2年以上であること、そして3つ目は日本産業衛生学会産業看護部が実施する「産業看護基礎コース」と「産業看護講座Nコース」を受講し全過程を修了していることとなっています。
また登録後も5年ごとに登録更新手続きが必要で、更新のためには産業看護継続教育システムのカリキュラムで20単位以上を獲得していなければなりません。
資格取得先と保有者数と難易度

人気が高い故に病院勤務の看護師と比べると難易度が高いと言われている産業看護師ですが、実は「産業看護師」という認定資格のようなものがあるわけではなく、看護師免許があればだれでも企業で働くことができます。
ただし日本産業衛生学会に登録し、「登録産業看護師」として働く場合には一定の条件を満たさなければなりません。
産業看護師の合格率

産業看護師として登録してもらう条件の1つに「第一種衛生管理者の資格を有していること」が挙げられており、この国家資格の合格率は50%台となっているため、決して易しいものではないと言えるかもしれません。この第一種衛生管理者の資格を取得した上で、「2年以上の産業看護の実務経験」など他の条件を満たすことで登録が認められます。
尚2014年の時点での登録産業看護師は1856名となっています。
看護師が取得する将来性とメリット

病院勤務以外の働き方として看護師に人気の高い仕事が産業看護師です。産業看護師には病院看護師にはない様々なメリットがあります。
まず、病院勤務で特に辛いのは夜勤を含む二交代制・三交代制の不規則な生活ですが、産業看護師の場合勤務形態はその企業に準じたものとなるため、多くの場合規則的な日勤のみで土日祝日は休みという身体的に楽な勤務形態になります。
また、医療事故や医療ミスの心配がなく精神的にも時間的にも比較的のんびりと働くことができますし、看護師業界特有の女性の多い職場における複雑な人間関係に悩まされることもありません。企業で働くことでビジネスマナーなど病院では学ぶことのできないことが学べるというのも産業看護師の魅力でしょう。
日本産業衛生学会に登録した正規の「登録産業看護師」になれば、それだけキャリアに箔をつけることができます。


看護師として資格を取得し、キャリアアップしたい場合は、資格を取れる環境と努力が必要不可欠です。
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