認定看護管理者の資格取得への3つの注意点

難易度:★★★★★
主催:日本看護協会
審査料等:5万円
学費等:100万円程度
受験期間:毎年5月前後
保有者数:2,300名
合格率等:60%
認定看護管理者とは、看護管理者のプロフェッショナルとして活動できる資格です。看護師をまとめるリーダーシップを持っていること、ヘルスケアニーズに対応できる力を持っていることが認められます。このほか、クオリティの高い病院内の組織的看護サービスを提供する力も認められます。この資格を持つことで看護の水準を維持させること、また向上させることに尽力することを求められるようになります。
【目次】
管理者としてスキルアップを目指したいという方、看護師としての地位向上を目指したい方などが取得しています。看護部長や看護副部長の職務に付いている管理職看護師にとってあこがれの資格だと言えるでしょう。この資格を取得することで、医師ばかりではなく病院で働く看護師からの信頼度も高まります。
1.認定看護管理者へ資格取得の条件

【資格取得の条件】
- 日本国の看護師免許を有すること
- 看護師の免許取得後、実務経験が通算5年以上あること
- 以下の①~④のどれかの要件を満たすこと
①認定看護管理者教育課程サードレベルを修了していること
②看護管理を専攻し修士号を取得していること
修士課程修了後の実務経験が3年以上あること
③師長以上の職位で管理経験が3年以上あること
看護管理を専攻し修士号を取得していること
④師長以上の職位で管理経験が3年以上あること
大学院において管理に関連する学問領域の修士号を取得
認定看護管理者の資格取得に向けて、受験資格が求められます。実務経験が通算5年以上あることのほか、3段階ある認定看護管理者教育課程を修了する方法が一番の近道です。
それ以外にも、看護系大学院で看護管理分野を専攻し修士号を取得すること、看護師長以上のポストで管理経験を3年以上経験しているなど様々なハードルがあり、それぞれの進路によって異なります。認定審査は、書類審査・筆記試験の二つで、合格後、認定証交付・登録となり初めて認定看護管理者を名乗ることができます。審査にかかる金額として5万円かかります。それ以前の受験資格を得るまで数年間の施設入校・大学院入学などでも費用が大きくかかりますので、勤務先の意向なども尊重しなければいけません。
2.認定看護管理者の認定先と保有者数と難易度

認定看護管理者の認定先は、公益社団法人日本看護協会です。取得先の団体が制定する認定看護管理者認定審査をパスしなければ資格が得られません。この資格の保有者数は、2015年1月現在2,300名の登録がなされています。日本国内で働く看護師の中で、認定看護管理者は千人に一人の割合となっています。
合格率は6割から7割といわれていますが、この資格を得るためには、管理職としての実務経験や認定看護管理者教育課程という専門の養成カリキュラムを修了していることなどいくつかの条件があります。
合格率だけを切り取ってみると、難易度としては問題ないレベルですが、受験資格を満たすまでのハードルが高いため、人望があり選ばれた人しか受験できない資格と受け取ることもできます。自分が勤める職場の協力も必要となります。
3.看護師が取得する認定看護管理者の将来性

認定看護管理者の資格は、看護師の中でも選ばれた人しか取得できない大きな資格です。
急性期・高次救急救命などを取り扱う総合病院や大学病院で働く看護師長・看護部長であれば誰もが憧れる資格です。看護師を取りまとめる立場にある管理職ナースになりたい、病院の看護体制をもっとよくしたいと考える方であれば、将来性が感じられる資格となることでしょう。
ただし、資格取得までの道のりが遠く、高卒もしくは高等専門学校卒業の看護師がこの資格を取得すると考えた場合、実務経験の他、500時間を超える専門教育課程を受講するか、大学・大学院を卒業し修士号を取得するまでの専門的履修が必要となりますので、注意が必要です。
受験資格を満たすまで実務から離れ、研修を受けることを余儀なくされる場合がありますので、大きな決断が必要となる場合もあります。


看護師として資格を取得し、キャリアアップしたい場合は、資格を取れる環境と努力が必要不可欠です。
資格取得を推進している病院では、看護師のキャリアアップ体制が整っているケースが多く、転職を考える看護師も増えています。看護師の転職は「看護師求人サイト口コミランキング」で確認してみてください。
