小児救急看護認定看護師になるには

資格保持者 | 合格率 | 難易度 |
159名 | 90%以上 | ★★★★★ |

医師不足、特に小児科医不足が叫ばれる中、小児患者への適切な対応ができる高いスキルを持つ看護師の需要が高まっています。このことから2004年に認定看護師に特定され、2009年には基準カリキュラムの改定が行われたのが「小児救急感度認定看護師」です。小児救急看護認定看護師の役割には、単に来院してきた小児患者の看護というだけに留まらず、子供への虐待や育児能力の低下している家庭に対する適切な対応・支援も含まれます。
「資格取得の条件パンダ!」
- 日本の看護師免許を持っていること
- 免許取得後、実務5年以上、認定分野3年以上であること
-
認定看護師教育機関(課程)修了していること
(6ヶ月615時間以上) - 教育期間は6ヶ月以上、昼間に連続した教育であること
小児救急看護認定看護師になるには、小児看護分野での3年以上の実務経験、その期間中小児救急患者の看護を5例以上担当し、認定看護師教育プログラムを受けなければなりません。ここまでの難易度は非常に高いのですが、認定試験そのものの合格率は90%となっていますから、受験資格を得ることができればゴールは間近ということができるでしょう。
小児救急看護認定看護師に求められる看護師スキル

小児救急外来を受診する子供の殆どは1次救急患者ですが、子供を連れてくる親は重篤な事態に陥っていると思って連れてきます。加えて親の仕事の都合によって診療時間外に来院することも珍しくありません。このような状況下で稀にまぎれている重症患者を見極めるには高度なトリアージ能力が求められることになります。勿論治療・看護にあたっては小児救命技術や小児救急看護技術に関する専門知識も必要になるでしょう。
加えて小児救急看護認定看護師には子供の虐待の早期発見や予防、育児能力の低下した家族への支援など社会的要請に応えることも求められるため、小児患者とその家族の援助だけにとどまらず育児支援という広い観点から支援することのできうる高い看護師スキルが必要になるでしょう。この分野では特に日々の自己研磨が欠かせません。
小児救急看護認定看護師の活躍できる職場

小児科医不足や家庭での育児能力が低下していること、さらに小児救急医療体制における地域の地盤の弱さなどの要因にもよって、現在小児救急外来の対応力が問題視されるようになりました。
加えて子供の虐待や事故なども一向に沈静化しないため、少子化という社会問題に相反して小児救急看護という分野におけるスペシャリストの需要は引き続き高まるものと考えられます。特に小児看護の知識や経験の少ない看護師は小児科医のいない現場で働くことに戸惑いを感じるため、小児救急看護認定看護師は頼られる存在となるでしょう。
現在、小児救急看護認定看護師の活躍できる主な職場として病院の病棟や外来、救命救急センターの他に、こども病院や小児医療センターといった小児科専門の医療機関などが挙げられます。
■認定看護師取得にかかる費用
認定看護師取得にかかる費用一覧です。
項目 | 金額 |
入試試験料 | 約5万円 |
入学金 | 約5万円 |
授業料 | 約70万円 |
実習費 | 約10万円 |
認定審査費用 | 約5万円 |
認定費用 | 約5万円 |
合計 | 100万円 |
このように資格取得費用がかなり高額でかかります。そのため、認定看護師資格取得を支援している(金額を負担している)病院があります。

認定看護師へ看護師のキャリアアップ一覧