慢性呼吸器疾患看護認定看護師になるには

資格保持者 | 合格率 | 難易度 |
57名 | 95%以上 | ★★★★★ |

日本看護協会により2012年に新たに承認されたまだ新しい分野の認定看護師が、慢性呼吸器疾患看護認定看護師です。慢性呼吸器疾患には間質性肺炎や気管支喘息といった疾患が挙げられますが、これらの治療に臨む患者やその家族へのサポートがその主な役割となります。
具体的には呼吸困難症状の緩和やリハビリテーション、急性憎悪の予防や患者のセルフケア能力回復に向けた指導などを行い、患者とその家族のQOLを向上させることに努めます。
「資格取得の条件パンダ!」
- 日本の看護師免許を持っていること
- 免許取得後、実務5年以上、認定分野3年以上であること
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認定看護師教育機関(課程)修了していること
(6ヶ月615時間以上) - 教育期間は6ヶ月以上、昼間に連続した教育であること
まだ誕生したばかりの慢性呼吸器疾患看護認定看護師の資格取得者は、現時点で57名。験の難易度に関してはハッキリとした数値を出すことはできませんが、他の認定看護師と同様に受験資格を有することができれば試験自体はそれ程難しいものではないようです。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師に求められるスキル

慢性呼吸器疾患看護認定看護師の役割は、安定期・憎悪期・終末期における患者と家族のQOLを向上させること、またこの分野における役割モデルとなって他の看護スタッフを教育・指導することであるため、これらの役割を果たすためには高い看護師スキルが求められることになります。
まず患者の病状を正確に把握し、それに合った適切な身体的・心理的ケアを行う専門知識と技術が求められますし、急性増をを予防する為には患者への生活指導が必要であるため、患者の意思を尊重しつつ正しいセルフケアができるよう導く能力も求められることになるでしょう。
また特に憎悪期には患者の精神が不安定になり家族の不安も大きくなる為、患者や家族への心理的なケアやサポートは欠かせないものとなります。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師の活躍できる職場

発足してまだ新しい慢性呼吸器疾患看護認定看護師ですが、今後その需要の高まりと共に活躍できる職場も増えてくると考えられます。
例えば間質性肺炎は糖尿病や高血圧などの生活習慣病の治療過程において発症する可能性が高いため、生活習慣病の増加に伴って慢性呼吸器疾患看護のスペシャリストが求められるようになりますし、喫煙や粉塵、化学物質などによって引き起こされるCOPDは非常に辛い症状であり毎年約1万5000人が亡くなっていることからも、その看護に当たることのできる認定看護師が特に必要とされることになります。
今現在慢性呼吸器疾患看護認定看護師の活躍する職場としては病院内の呼吸器科やオペ室、救急外来、リハビリテーション施設などですが、呼吸器看護に関するセミナーや慢性呼吸器疾患の予防指導など医療機関内外を問わずその専門性を活かすことのできる場所は沢山あります。
■認定看護師取得にかかる費用
認定看護師取得にかかる費用一覧です。
項目 | 金額 |
入試試験料 | 約5万円 |
入学金 | 約5万円 |
授業料 | 約70万円 |
実習費 | 約10万円 |
認定審査費用 | 約5万円 |
認定費用 | 約5万円 |
合計 | 100万円 |
このように資格取得費用がかなり高額でかかります。そのため、認定看護師資格取得を支援している(金額を負担している)病院があります。

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