摂食・嚥下障害看護認定看護師になるには

資格保持者 | 合格率 | 難易度 |
373名 | 95%以上 | ★★★★★ |

摂食・嚥下障害とは、疾患や加齢によって食べ物を噛む・飲み込むという動作が困難になる障害のことで、これは窒息や脱水、栄養障害、肺炎などの重篤な事態に発展することがあり、また患者から食べる楽しみを奪うことにもなるためQOLに関わる問題にもなります。このことから摂食・嚥下障害看護のスペシャリストが必要とされ2004年に認定看護師の1分野に加えられたのが「摂食・嚥下障害看護認定看護師」です。摂食・嚥下障害の原因についてアセスメントし、それに基づいた適切なサポートをしていくことがその主な役割となります。
「資格取得の条件パンダ!」
- 日本の看護師免許を持っていること
- 免許取得後、実務5年以上、認定分野3年以上であること
-
認定看護師教育機関(課程)修了していること
(6ヶ月615時間以上) - 教育期間は6ヶ月以上、昼間に連続した教育であること
摂食・嚥下障害看護認定看護師資格取得の合格率は他の認定看護師と同様90%以上となっていますが、これは厳しい教育カリキュラムを修了した人によるデータであるため、認定試験受験資格を得るまでの難易度は非常に高いと思っておいた方が良いでしょう。
摂食・嚥下障害看護認定看護師に求められるスキル

摂食・嚥下障害看護認定看護師の役割は、単なる食事介助ではなく摂食・嚥下障害によって起こりうる誤嚥や窒息、栄養不良、脱水症状などを予防し、かつ患者に食べる楽しみを持ってもらえるようにサポートすることであるため、求められる看護師スキルもそれ相応の高いものになります。
まず摂食・嚥下障害の原因を把握し患者の摂食・嚥下機能の状態を正確に評価するために、フィジカルアセスメントや食事の様子を観察する能力が求められますし、嚥下造影や内視鏡の検査結果から病態をアセスメントし、適切な嚥下訓練プログラムを構築する必要があります。また再び経口摂取が可能になることを目標として、構築した訓練プログラムを実施します。摂食による患者のQOLを向上させることが認定看護師に求められる看護師スキルなのです。
摂食・嚥下障害看護認定看護師の活躍できる職場

高齢化およびそれに伴う脳卒中などの疾患により、摂食・嚥下障害を抱える患者が増えつつあります。
しかし、自分の口で食べることは生命維持だけでなく食べる楽しみというQOLに関わることであるため、簡単に「経口摂取困難」と判断してしまうべきではありません。
このことから、摂食・嚥下障害を専門的にサポートし、経口摂取が可能になるよう患者を導くことのできる摂食・嚥下障害看護認定看護師に対する需要はますます増えていくと考えられます。
今現在摂食・嚥下障害看護認定看護師が活躍している主な職場は病院で、そのうちの大半は病棟です。また摂食・嚥下センターや脳卒中センターといった摂食・嚥下障害に特化した医療機関やその患者数が非常に多い医療機関も、摂食・嚥下障害看護認定看護師が活躍できる職場となっています。
■認定看護師取得にかかる費用
認定看護師取得にかかる費用一覧です。
項目 | 金額 |
入試試験料 | 約5万円 |
入学金 | 約5万円 |
授業料 | 約70万円 |
実習費 | 約10万円 |
認定審査費用 | 約5万円 |
認定費用 | 約5万円 |
合計 | 100万円 |
このように資格取得費用がかなり高額でかかります。そのため、認定看護師資格取得を支援している(金額を負担している)病院があります。

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