認知症看護認定看護師になるには

資格保持者 | 合格率 | 難易度 |
262名 | 90%以上 | ★★★★★ |

長く叫ばれ続けている高齢化問題は2025年にピークを迎えるとされており、それに伴う疾患への対応に関しても不安の声が挙がっています。認知症もその1つで、その療養期間の長さや病状管理、終末期ケアなどの難しさ、家族にかかる負担の大きさなどから、その分野のエキスパートが必要と認識され、新たに2004年より「認知症看護認定看護師」が認定看護師として特定されました。認知症看護認定看護師は、認知症の過程と予後に関する専門知識を土台として、患者のQOLや尊厳を守り発症から終末期までの看護および看護に関わる問題に対して統合的な援助を行うという役割があります。
「資格取得の条件パンダ!」
- 日本の看護師免許を持っていること
- 免許取得後、実務5年以上、認定分野3年以上であること
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認定看護師教育機関(課程)修了していること
(6ヶ月615時間以上) - 教育期間は6ヶ月以上、昼間に連続した教育であること
認知症看護認定看護師の認定試験の合格率は90%となっていますが、これは専門教育過程を実施する機関への厳しい入学試験及び卒業試験をパスした人のみの数値である為、実際にはかなり高い難易度であると考えておいた方が良いでしょう。
認知症看護認定看護師に求められる看護師スキル

認知症看護認定看護師には、他の認定看護師にはない特有の看護師スキルが求められます。1つは患者の権利擁護のためのスキル。
患者の中には自分の思いや意思を表現できない人も多く、その場合には看護従事者がそれを代弁しなければなりませんから、適切に的確に行うアドボガシー能力が必要になります。また患者にとって快適な療養環境を整えるため、様々な観点から患者のニーズに沿った環境アセスメントを行わなければなりません。これには想像力や観察力、創造力が求められます。
また、認知症看護認定看護師なら当然のこと、認知症の各ステージにおける深い専門知識の元に、病状の悪化をできるだけ遅らせる看護技術も求められることもありますし、更には認知症関連の保険や医療制度、福祉制度に関する知識も身につけておかなければなりません。
認知症看護認定看護師の活躍できる職場

高齢化社会が進み独居老人の数も増加する中、認知症は現代非常に深刻な問題とみなされています。その為その分野のエキスパートである認知症看護認定看護師の需要は益々伸びると考えられるのですが、その事実に相反して資格取得者はそれ程多くありません。
これは単に認定看護師に特定されたのが2005年と比較的新しいからというだけでなく、認知症看護という分野が非常に難しく誰にでもできる仕事ではないからでしょう。従って資格取得者にとっては活躍できる職場探しに苦労することは殆どないと考えられます。
現在、認知症看護認定看護師が活躍する職場として最も多いのが、がん診療連携拠点病院や救命救急センター、特定機能病院などの病院ですが、その他に介護保険施設で働く人も少なくありません。また、在宅介護スタッフとして働くといった方法もあります。
■認定看護師取得にかかる費用
認定看護師取得にかかる費用一覧です。
項目 | 金額 |
入試試験料 | 約5万円 |
入学金 | 約5万円 |
授業料 | 約70万円 |
実習費 | 約10万円 |
認定審査費用 | 約5万円 |
認定費用 | 約5万円 |
合計 | 100万円 |
このように資格取得費用がかなり高額でかかります。そのため、認定看護師資格取得を支援している(金額を負担している)病院があります。

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