治験関連(CRA、CRC)の看護師求人を探す4つの注意点

看護師に人気の高い治験関連の仕事としては、CRAやCRCなどがあります。CRAとは治験コーディネーターで、CRCとは臨床開発モニターのことで、いずれもスムーズに治験が行われるための説明や管理を行う仕事です。CRAは主に患者さんへの説明やコーディネート、CRCは治験を行う医療機関や医師などに対して正しく治験が行われているかチェックするのがその働きです。必ず看護師資格が必要という仕事ではありませんが、医療機関での勤務経験や知識を活かせるために優遇される傾向があり、多くの看護師出身者が活躍しています。
【目次】
1.治験関連(CRA、CRC)で働く看護師の平均年収とは

CRA(治験コーディネーター)や、CRC(臨床開発モニター)として、治験関連の仕事をする看護師の平均年収平均月収平均ボーナスは、一般の看護師よりも高いのが相場です。だいたい平均年収で400万円~550万円、月収にすると30~40万円で、ボーナスは1回につき2~3ヶ月分ですので、給料の面ではかなり恵まれた仕事だと言えるでしょう。
看護師は給料が良いと言っても年収の平均は400万円台。夜勤なしでこれだけの金額になるCRAやCRCは、かなり給料の良い仕事だと言えるでしょう。
CRAやCRCに資格は必要ない!

CRAやCRCになるには看護師資格が必要というわけではないので、看護師でない人が働いている場合もありますが、給料については看護師や薬剤師の経験がある人のほうが高給になる傾向があります。
また、単に資格があるだけでなく、それまでの経験なども考慮して金額が決められるので、一概にいくらというわけではありません。もちろんどの製薬会社で働くかによっても違いますので、求人情報をたくさん持つ看護師紹介サイトに登録して、いろいろ比較しながら決めるのがおすすめです。
2.治験関連(CRA、CRC)の看護師転職メリット

CRAやCRCと言った治験関連の仕事に看護師転職するメリットのひとつは、残業が少なく土日が休みという勤務条件です。
給料の良い病棟看護師はどうしても夜勤や土日の出勤が必要になりますし、平日の日勤のみというクリニック勤務では夜勤手当がつかないので給料はグンと安くなってしまいます。一方CRAやCRCなら夜勤も土日出勤もないにもかかわらず、夜勤のある病棟勤務の看護師と同等かそれ以上の給料をもらうことが可能です。家庭との両立のために残業のない仕事を希望する看護師にも人気が高まっているのです。
看護師の知識はいらず、ブランク明けの看護師も多い!

また、CRAやCRCは看護師資格や経験が活かせる仕事ですが、一般の企業に会社員として所属する仕事です。看護師とはまた違った世界で働くことで、新鮮に感じることも多いでしょう。
多くの人を救う新薬の開発に関与しているということでやりがいもありますし、実際に自分が治験に携わった新薬が発売され話題になったりするときの喜びは、他では味わうことができません。看護師の知識は役立ちますが、実際に採血などを行うわけではないので、ブランクのある看護師もたくさん活躍しています。
3.治験関連(CRA、CRC)の看護師転職デメリット

CRAやCRCとして治験関連の仕事に看護師転職するデメリットは、看護師としてのスキルを活かすチャンスがないということです。いわゆる注射や点滴などをすることはありませんので、そういった技術については向上しないばかりか、上手くできなくなってしまう可能性もあります。
そのため、将来的に看護師として再び病院勤務をしたいと思っても、その期間をブランクと考えられてしまう可能性もあるでしょう。新薬開発をサポートすることで患者さんのためにはなる仕事ですが、直接看護をするわけではないので、役に立つ実感が得られにくいという人もいます。
忍耐ず良く対処しなければいけない仕事!

また、CRAやCRCはたくさんの人に説明したりスケジュールを調整したりと、対人スキルが必要な仕事です。中には話しづらい人もいますし、キツイ対応をされることもあるでしょう。
それでもプロとして忍耐強く対処する必要があるなど、大変な面があるのも確かです。治験会社や製薬会社にとっては新薬開発は大きなプロジェクトであり、それをスムーズに進める責任がCRAやCRCにはあるのです。
4.治験関連の看護師求人を探す注意点

CRAやCRCなど、治験関連の仕事を探す注意点としては、その業界の情報を多く抱える看護師求人サイトなどを利用するということです。比較的特殊な仕事なので、なんとなく一律に考えがちですが、所属する会社によって給料や残業の量などは意外と違うもの。
希望の条件に合った仕事に就くためには、出来るだけ多くの求人を比較する必要があります。ただし、CRAやCRCなどの求人は公開されていることが少なく、看護師求人サイトなどの非公開求人で行われていることが多いため、まずは登録からスタートすることになるのです。
治験を実施する地域が遠い時もある

一般的に残業が少なく家庭との両立がしやすいと言われるCRAやCRCですが、職場によっては残業が多かったり、治験を実施する地域が遠いことから頻繁に出張がある場合もあります。
CRAやCRCとしてのやりがいを追求し、残業や出張もこなしながらバリバリ働きたいのか、家庭との両立を優先して出来るだけ時間外の勤務がない職場を選ぶのかは人それぞれなので、自分にとっての優先順位を決めた上で転職活動をするようにしましょう。
5.治験関連の看護師転職をする注意点

CRAやCRCとして治験関連の仕事に看護師転職する際の注意点は、その仕事が自分に向いているかどうか良く考えてから転職するということです。
治験ということで、新薬開発に関わることのできる専門性の高い仕事でもありますが、最も必要とされるのは治験を受ける人たちにスムーズに説明してスケジュール調整を行うコミュニケーション能力です。
もちろん看護師にも必要な能力ですし、看護師として勤務した経験が役に立つ仕事でもありますが、人と接することが苦手という人には辛い職場になるかもしれません。

また、CRAやCRCは出張の多い仕事であり、出張が少ない求人に応募が殺到する傾向があります。もちろん家庭の事情などで出張が無理という人も多いでしょうが、そうでなければ遠くに出張して業務を行う楽しさもあるでしょう。
もちろんハードな環境のほうが給料は高い傾向がありますから、出張ができる家庭環境のうちに、頑張って稼いでおくというのもひとつの方法です。看護師求人サイトの担当のコンサルタントに相談してみることが重要です。
