回復期リハビリテーションの看護師求人を探す4つの注意点

回復期リハビリテーションとは、急性期の病気やケガなどによって身体機能が低下して日常生活を送ることが困難になった患者が、在宅復帰を目標として集中的なリハビリを行う場所です。回復期リハビリテーションへの看護師転職を考えている人は、まずはここで看護師として求められるポイントをきちんと把握しましょう。
【目次】
1.転職するために必要な資格はあるの?

看護師としての資格さえあれば就職は可能ですが、回復期リハビリテーション病棟は年々施設基準が厳しくなっており、できるだけ多くの患者を自宅復帰まで導くことが求められているため、病棟側としても質の高い看護師を求めています。
したがって、看護師の資格以外にプラスアルファの資格があれば有利になることは確かです。例えば、日本看護協会が設けている「脳卒中リハビリテーション看護」や「摂食・嚥下障害看護」という資格を取っておくと良いかもしれません。
また、体力的・精神的なタフさや他職種とのコミュニケーション能力が高いことなども、回復期リハビリテーション勤務に求められているポイントです。
2.回復期リハビリテーションの看護師転職メリット

予想以上に忙しく体力仕事でもある回復期リハビリテーションですが、看護師転職先として人気があるのは、回復期リハビリテーションならではのメリットも多いからです。
まず最もわかりやすいメリットとして、他科と比べると給料が高めであるということが挙げられます。これは高度な医療機器が不要であるということや診療報酬となるリハビリテーションの実施単位が多いということがその理由で、勤続3年目にして年収500万円以上という人も珍しくありません。
家庭と仕事を両立しやすく”やりがい”も感じる

また、思った以上に忙しい職場ではあるものの、急性期病棟のような救急搬入はなく基本的に入院も退院も計画的であるため、突然の残業も殆どなく家事やプライベートとの両立が比較的簡単であることもメリットです。
更に、1~2週間で患者が入れ替わる急性期とは違って、回復期リハビリテーションでは数ヶ月単位で密に接することになります。徐々に機能が回復して退院していく姿を見ることができるため、大きなやりがいを感じると言います。もともと回復期に関心がある人にとっては、そのプロセスやメカニズムを目の当たりにしながら学ぶことができるという点も回復期リハビリテーションの魅力でしょう。
3.回復期リハビリテーションの看護師転職デメリット

急性期疾患を扱う一般病棟や一般外来に比べてそれほど忙しいわけではなく、その上給料も高めである回復期リハビリテーションですが、それだけを目当てに看護師転職してしまうと、想像と現実とのギャップで続かなくなってしまうことになります。回復期リハビリテーションのデメリットについて見ていきましょう。
実は力仕事が多く、夜勤も辛い!?

回復期リハビリテーションのデメリットの1つは、力仕事が多く腰を傷めてしまう可能性があることです。一般病棟や一般外来などとは違いそれほど看護師数が多くない回復期リハビリテーションでは、コメディカルスタッフがいるとしても、患者の体勢補助など看護師が力仕事をしなければならないことが多く、どうしても腰に負担をかけてしまいます。
また、トイレの付き添いなどで夜勤のナースコールが意外に多いこともあり、急性期より楽だろうと考えて転職した看護師の中には、予想以上に体力仕事で忙しかったため続けられなかったという人も少なくありません。
そして、リハビリの成果が目に見えづらく、辛抱強く患者を支えていかなければならないこともデメリットの1つに挙げられるでしょう。
4.回復期リハビリテーションの看護師求人を探す注意点

2012年の診療報酬改定によって、回復期リハビリテーションにおける看護師の比率は4割から7割へ、看護配置は15:1から13:1へ、また夜勤体制は看護師2人以上、と変更されたことに伴い、今後も回復期リハビリテーションで働く看護師の需要は高まっていくと考えられています。このため、回復期リハビリテーションの看護師求人を探すのは比較的簡単なのですが、病棟によって忙しさの度合いや残業の多さが違ってきますから、幾つかの注意点を確認しながら看護師求人を探すようにしてください。
求人探しの注意点とは

例えば、その病棟における在宅復帰率や病床稼動率及び病床数で、これらが多ければ多いほどその病棟は忙しく残業も多くなると想像することができます。またPT・OT・STといったコメディカルスタッフの数や看護師の配置をチェックすることで、看護師1人あたりの負担がどれほどのものになるかが分かりますし、研修や勉強会の有無や頻度を調べれば、スキルアップに繋がる職場になり得るかどうかも確認できるでしょう。
回復期リハビリテーションの看護師求人はまだ、絶対的に数が少ない傾向にあるため、看護師求人サイトを利用して3社ほど登録することをお勧めします。
