特別養護老人ホームの現役看護師が教える仕事内容とメリット・デメリット

特別養護老人ホームの現役看護師が教える仕事内容

病院で働くとなるとどうしても夜勤が必須なケースが多いですが、特別養護老人ホームで働く看護師であれば基本的に夜勤はありません。

 

また、仕事内容も看護師にとって非常にやりがいのあるものですので、「夜勤ができない状態になってしまったがまだまだ頑張って働きたい!」と考えている看護師にはピッタリな職場でもあるのです。

 

このページでは特養の現役管理職である私が、実際の特養での仕事内容と、多くの看護師が実感しているメリット・デメリットについてご紹介させていただきます。

 

特別養護老人ホームで働く看護師の仕事内容

看護師の仕事内容

特養で生活されている方の平均年齢は80歳台です。ほぼ9割の方が認知症を患っております。そのほか、三大疾患と言われているがん(悪性新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中をはじめ、高血圧、糖尿病など色々な疾患をたくさん持っている方が多いです。

 

また、最近はパーキンソン病や大脳基底核変性症など特定疾患に指定されているような疾患を持っている方も増えてきています。では、そのような利用者さん達に対し、どのような形で健康管理を行っているのか具体的に見ていきましょう。

 

  • バイタルサインのチェック
  • 採血、採尿
  • 嘱託医への上申
  • 病院の付き添い
  • 褥瘡処置
  • 内服薬のセット
  • 他職種間でのカンファレンス
  • 看取りケア

 

それでは、それぞれの仕事内容について更に詳しくみていきましょう。

 

バイタルサインのチェック

バイタルサインのチェック

病院のように毎日体温や血圧などを測ることはありません。基本は介護職員が測定するので、私たちは「状態が悪くなっている方のバイタルサインの測定」を実施します。

 

バイタルサインを測定するだけでなく、ご利用者の状態を見る中で大切になってくるのか「フィジカルアセスメントをすること」です。特養は病院と違いすぐに採血をしたり検査をすることができません。ですので看護師の五感がとても重要になってきます。ただし、嘱託医の指示のもと、定期的に採血を実施します。

 

また、発熱時尿路感染症の可能性がある場合などは採尿の指示を受けることがあります。

 

頭からつま先まで観察する

頭からつま先まで観察する

ただ単にバイタルサインを測る、フィジカルアセスメントをするだけでは意味がありません。特養の看護師としてもう1つ大切なこととして「普段のご利用者の状態

を知る」ことです。普段の状態を知らないと異常の発見はできませんよね?

 

朝の挨拶の時、食事の時、なにかかかわる時間があるときには必ず声をかけ、その時に「頭からつま先まで見る」癖をつけましょう。「あれ?いつもより浮腫んでいるな?」「今日は声があまりでないな。」など、この時間で異常を見つけます。

 

嘱託医へ上申し必要時処方してもらう

嘱託医へ上申し必要時処方してもらう

バイタルサインで異常と判断した場合、嘱託医に状態を報告します。嘱託医の先生は多くは開業医が多いので、クリニックに電話をしたりします。

 

そこで嘱託医の指示に従い臨時薬が処方されたり、病院受診するように指示が出たりします。臨時薬が処方になった際は提携薬局に連絡をし内服薬を依頼します。

 

処方箋はだいたいが医師が直接薬局にFAXする形が多いです。そして、薬局から臨時薬が届いたら服薬させます。中には病院の院長が嘱託医の場合もあります。

 

病院の付き添い

病院の付き添い

医師の指示などで病院受診になった場合、看護師が病院の付き添いに行きます。施設によっては介護職員が行くところもありますが、その場合は事前の経過をまとめたものを介護職員に伝えることも大事です。

 

介護職員は医療のことについては細かくわからないのでわかりやすく教えてあげましょう。病院の付き添いはだいたいは施設車に乗っていきます。お迎えも施設車で帰ってくる形が多いです。

 

利用者の1日文の内服薬のセット

利用者の1日文の内服薬のセット

薬局から何日か分の薬が届くので個人の配薬棚に入れていきます。人数が多い施設だと内服薬のセットが結構大変な仕事になってくるかもしれません。

 

また、臨時薬や内科以外の内服薬が届いた場合や院外受診の内服薬を定時薬につける作業もあります。間違えを防止するように袋に色分けしている施設も多く見られます。

 

ケアカンファレンスでケアプランを検討

特養では、介護職員をはじめ、栄養士、生活相談員、介護支援専門員、リハビリ職員、そして、医師、看護師がいます。多職種連携がとても大切になってきます。

 

だいたい半年に1回(入院していたご利用者が退院してきた場合は退院後カンファレンスというものもあります)ご家族が来られる方はご家族も交えてケアプランを一緒に考えていきます。ここで半年の状態を踏まえて各専門部署の意見を聞きながら、看護師として何ができるのか判断していきます。

 

また、ご家族の要望についてもできること、できないことを明確にしていくこともします。

 

看取りケア

看取りケア

終末期「施設で最期を迎えたい」と希望されたご利用者・ご家族に看取りのケアをしていきます。

 

看取りといっても特になにか日常生活が変わるわけでなく、本人の好きなことをいかに提供できるかというのが看取りの醍醐味です。病院では絶対できないことも施設なら医師やご家族、栄養士、介護職員など多職種と相談して実現できることがあります。その仲介役が看護師の役割です。

 

ご家族の不安や意見、要望などについて聞いて、できるだけその人らしさを最大限に出せるようにしていきます。

 

エンゼルケアは家族と一緒に

エンゼルケアは家族と一緒に

息を引き取った際は死亡確認の立ち合いをし、エンゼルケアをします。

 

ただ、病院と違うのが、エンゼルケアはご家族とできる部分は一緒にできるということです。身体を一緒に拭く、最期の服を着ていただく時にも家族もできるような環境を作ります。この看取りについては、最近実施している施設が増えてきています。特養に入居されているご利用者は長期にわたり生活されているのでその方の最期の時まで一緒にいられるというとても温かいケアになります。

 

家族だけではなく、介護職員に対するメンタルケアも死の現場を見てきている看護師だからできることでしょう。

 

看護師が特別養護老人ホームで働くメリット

看護師が特別養護老人ホームで働くメリット

特別養護老人ホームの最大のメリットは、やはり「夜勤がなく、残業も少ない」ことでしょう。残業はやっても、1時間程度なので、無理なく働くことができます。

 

生活も規則正しくなるのでプライベートの時間も取れやすいです。体調管理もできやすいので、睡眠不足だったりすることはなくなります。

 

また、特養は日勤だけの仕事ですので子供さんがいるママ看護師が働いていることが多いです。このような勤務形態に関すること意外にも以下の点が、特養で働く看護師のメリットだと言えます。

 

  • アットホームな空間で働くことができる
  • 医療行為が少ない
  • 生活介護は介護職員が実施する
  • 他職種から頼りにされる存在になれる

 

これれはいずれも特養ならではのメリットだと言えます。

 

特養はどこもアットホーム

特養はどこもアットホーム

特養の場合は、病院のような緊迫な状況は常にありません。ご利用者も長期で生活されている方が多いので職員とご利用者の関係性がとても温かくアットホームな感じです。

 

一緒に話す時間もゆっくり取れるので、一人一人のご利用者にしっかりかかわることができます。また、施設の中での行事ごとが多いので一緒に参加するという楽しみがあります。

 

医者が常駐していないため医療行為が少ない

医者が常駐していないため医療行為が少ない

点滴や人工呼吸器などの医療行為はなく、胃瘻や膀胱留置カテーテル挿入している程度ですので医療行為はほとんどありません。施設によってはマーゲンチューブやインシュリン、IVHポートなど実施しているところもありますが、数は少ないと思います。

 

理由としては医師が常に施設にいないという理由が多いようです。私の施設でも胃瘻膀胱留置カテーテル以外はいません。

 

看護業務に専念できる上に他職種から頼りにされる

看護業務に専念できる上に他職種から頼りにされる

おむつ交換や入浴介助などは介護職員が実施するので看護師がやることはほとんどありませんので体力的にかなり楽になります。ただし、食事介助などは看護師も一緒に入ることもあります。

 

また、医者が常にいない分、看護師に健康面などの相談が来ます。そこでいままでの経験を活かし対応を考えたり、医師と連携を取りながら介護職員を指導し1つの事を実施していくので多職種から頼りにされる存在になります。やりがいを感じられる場は特養ではたくさんあります。

 

看護師が特別養護老人ホームで働くデメリット

看護師が特別養護老人ホームで働くデメリット

特養の最大のメリットは、病院と違い、常に医者がいるところはほとんどないことでしょう。往診も1週間に1回~2回、少ないところだと1か月に1~2回というところもあります。そのため、看護師が医者のような判断を迫られることもあります。

 

色々な知識がないと判断に迷い、早期発見・対応が遅れることにつながりご利用者の状態が悪化することもあります。また以下のような特養ならではのデメリットも考えられます。

 

最先端の医療からは確実に置いて行かれる

最先端の医療からは確実に置いて行かれる

医療は日々進化しています。その進化に疎くなってしまいがちなのが特養です。自分で情報をとり前に進んで行く人ならいいと思いますが、それをしたところで特養の現場で役立つことがいくつあるかを考えるとなかなか難しくなってきます。

 

そのかわり、介護の情報は取っていくようになるので分野が少し違う方向になっていく傾向にあります。

 

回復していく様子を見られることはない

回復していく様子を見られることはない

ご利用者が回復して退居していくということはありません。みなさん慢性期から終末期に移行する方ばかりですので、気持ち的に落ちてしまう人もいます。

 

考え方にもよりますが、看取りまで実施することで最期までその方に携われることをプラスにとらえられることができるのであればメリットになるのかもしれません。

 

夜間のオンコールがある

夜間のオンコールがある

施設によってはオンコール対応をしていない施設もありますが、夜勤看護師がいない施設が多いのでオンコール対応を取っている施設もあります。

 

介護職員からご利用者の状態を聞き、「経過観察するのか?」「病院受診するのか?」などを判断します。オンコール担当になると給料には反映されますがいつ電話がかかってくるのか分からないので、場合によっては気になって眠れないという人もいるかもしれません。

 

まとめ

まとめ

特養の看護師は病院の看護師と違い、楽な部分も多いですが、判断を求められる所もあります。

 

ご自身のライフスタイルと今までの経験を合わせて考えていけば、特養で働くのも楽しいものになるのではないでしょうか。

 

これからの時代、高齢者がどんどん増えていき、需要が高まる仕事です。少しでも興味があれば、一度は実際に見学などへ出向くことをオススメします。

 

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