
日本赤十字社とは、赤十字国際委員会の承認を受けていて、赤十字の精神に則っており、人道的任務の達成を目的にした団体を指します。
また、日本赤十字社の使命は苦しんでいる人々を救い、どんな状況にあったとしても人の命や健康、尊厳を守ることです。
赤十字運動の先頭を行くものとして、人道を実現するために人の痛み、苦しみという部分に目を向けて行動していくということが、日本赤十字が掲げている決意となっています。
ここでは、日本赤十字社の看護師として働くために知っておきたいポイントをまとめています。
1. 赤十字の活動と七原則について知っておこう

国内災害救護をはじめとして、国際活動、看護師の教育や、血液事業、救急法などの講習を行ったりと、日本赤十字の活動は多岐にわたっています。
さらには、青少年赤十字という未来を担う青少年に実践活動をしてもらう場を設けたり、社会福祉や赤十字ボランティアなども積極的に行っています。
日本のみならず世界の医療を支える必要不可な団体です。
赤十字の理念を支える七原則とは

赤十字には、その理念を支える基本となる7原則があります。
- 公平
- 人道
- 中立
- 独立
- 奉仕
- 単一
- 世界性
戦場において差別なく負傷者の救護をするという願いを込め、あらゆる状況でも人間の苦痛を予防したり軽減することに努力する「人道」、国籍や人種、宗教、社会的な地位などにおいて差別することなく、困難や苦痛を伴っている人を救護する「公平」、いかなる場合も政治的、人種的、宗教的な紛争には参加しない「中立」、自主性を保つための「独立」、利益を求めず奉仕救護に徹する「奉仕」、様々な国において人道的事業を行う「単一」、世界的機構である「世界性」、この7原則によって、赤十字社は成り立っています。
2. 日本赤十字社の看護師として働くメリット

日本赤十字社は先進医療による質の高い医療を提供しているため、自身の経験や知識を培っていくのにとても適した場所であるのが一番のメリットだといえます。
また、それらはキャリアアップにもつながるため、転職をする際に日本赤十字社の看護師として働いていたことが有利になることも少なくありません。
充実した研修制度の元で働ける

研修等がかなり充実しているというメリットもあります。
看護業務や看護管理などの向上に役立てることができるため、看護師の業務のみならず様々な分野で役に立つ知識を得ることができるのも日本赤十字社で働くメリットの一つだといえるでしょう。
女性が働きやすい制度を整えている

結婚や出産、家庭の事情などで仕事を離れることになってしまった看護師のために、復帰プログラムを充実させ、働きやすい環境や復帰しやすい環境を整えることに力を入れているのも日本赤十字社の特徴です。
そのため、ブランクのある看護師にとっては、このような日本赤十字社の特徴はとても大きなメリットになるのではないでしょうか。
ブランク看護師の再就職先には最適かも
看護の世界は日々進化しています。少しブランクがあいてしまうだけでなかなか再就職に踏み切れないという方も少なくありません。そういった意味では、再就職に強いので復帰を目指している看護師の方にとってはありがたい存在でしょう。
福利厚生なども充実しているため、働いている者が働きやすい環境を常に整えてくれています。その点も日本赤十字社で働くメリットになるでしょう。
医療救護班の看護師として活躍できるチャンスがある

次の項で詳しく説明しますが、日本赤十字社の看護師として働けば、全国・全世界に派遣されている医療救護班のメンバーになり活躍する道も開けます。
そのため、災害看護に興味のある多くの看護師が日本赤十字社に在籍している現状があります。
3. 医療救護班の看護師の活動記録と実態

日本赤十字社の医療救護班の活動は目覚ましいものがあります。
医療救護班は医師が1名、看護師長が1名、看護師2名、管理要員2名の計6名が1つのチームとっており、緊急の災害に対応できるように万全の準備を整えています。
近年の大地震で被災された地域へ看護師として出向く

出向く例としては、能登半島で地震が起きた際は、避難所となっている小学校で被災された方々の健康の状態を確認したりしながら、被災者の心のケアにもあたっていました。
東日本大震災の際は、合計で894班、6500人が派遣され被災地を支える医療班として活動していました。
避難所に長い間生活していると、心身ともに負担がかかり体調を崩してしまう方が震災後、数週間でかなり増えます。
看護師は、避難所にいる被災者の体のケアや心のケア、また地震などにおいてけがをされた方は当然ですが、オールマイティに活動しています。
緊急時にはすぐに出動できる訓練が行われている
地震など緊急の災害が起こった際に、日本赤十字社の医療救護班や看護師は、すぐに対応することができます。
それはなぜなのかというと、定期的に看護師も医療救護班としてすぐに活動することができるように研修や訓練を受けているからです。
被災者の心のケアも看護師の重要な役割

医療救護班として活動していく看護師は、自然災害などでけがをした人、それに伴って病気を引き起こしてしまう方々のサポート以外にも、心のケアなども十分に行いながら、被災地で生活する人々の健康を支えています。
まとめ

災害看護に携わる道は様々ありますが、その一番の近道は赤十字系列の病院の看護師として働くことではないでしょうか。
赤十字系列の病院は日本全国にありますが、その中でも日本赤十字社の直属である「日赤医療センター」もしくは「名古屋第一赤十字病院」に所属すれば、数年の臨床経験と研修を経て必ず医療救護班のメンバーとして活躍できる道が開けます。
今すぐに活躍することはできませんが「いつかは、被災地に出向き看護師として働きたい」と思うのであれば充分に検討する価値があるはずです。


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