看護師として身近な人が癌宣告された時の声のかけ方について

看護師として身近な人が癌宣告された時

今や2人に1人は癌になると言われている時代なので、自分は癌にかからないと自信に満ち溢れている方はそういらっしゃらないかと思います。

 

自分やご家族、患者さんが癌と告知された場合、どのような経過をたどり、何が必要になるのかを考えてみました。実際に癌で闘病生活の長い私の母を例にあげてお伝えしたいと思います。

 

1.癌を告知された時、患者やその家族は?

癌を告知された時、患者やその家族

私の母は、今から約15年も前に左乳房にしこりがある事に自分で気がつき、近くの婦人科に相談しました。

 

当時、私は高校生で乳房のしこりは外科の診療科である事を知らず、まして乳腺外科と呼ばれる乳房に特化した診療科は少ない時代だけに婦人科への受診と言う間違った選択に至ったのです。

 

医師に誤診され症状が悪化

医師に誤診され症状が悪化

婦人科医は乳房を触診するだけで「大丈夫でしょう」と話し、当時40代前半だった母に月経が数ヶ月ないと言う理由から女性ホルモンを補う薬を投薬したのです。

 

誤診され女性ホルモンが原因とされる病気に女性ホルモンを投薬されながら「大丈夫だ」と言う1人の医師の言葉を信じ続けた母ですが投薬中にしこりのあった左乳房に痛みが生じてきました。

 

乳がんと告げられパニックになる

乳がんと告げられパニックになる

慌てて総合病院を受診し、外科医に乳がんと告げられた時は既にパニックになっており、何も考えられない状態にありました。母は離婚しており、私を含め子どもが2人おり病気を抱えながらどう生活したらいいのか目の前が真っ暗になったそうです。

 

私は、現在企業で電話相談の仕事をしておりますが癌の相談は毎日のようにあり、母のようにショックで医師の大事な治療の説明も耳に入らないとおっしゃる方はけっこう多いです。と言うよりは、何も考えられないと思う方の反応は普通の事なのです。

 

母に心無い言葉をかけてしまった

母に心無い言葉をかけてしまった

当時の私は母に対し「母親なんだからしっかりしてよ!治療法があるのだから先生に任せればいいじゃない!」と心ない言葉を浴びせました。

 

実は私もかなり信じられない気持ちで動揺していて母に何と声をかけたらいいかわからなくなり、結果的にかえって追い打ちをかけてしまうような発言をしてしまった事を今ではとても反省しています。

 

パニックになっている患者さんに言葉をかける

パニックになっている患者さんに言葉をかける

現在、母のように癌と診断されたばかりでパニックになって声を振わせ相談される多くの癌患者さんには、先ずは傾聴しこのように話します。

 

辛い気持ちでいる中でよく勇気を持って私に話してくれましたね」そうする事で最初は振るえながら話していた患者さんも、次第に落ち着いてきます。

 

落ち着いて少し余裕のある患者さんに伝える言葉

落ち着いて少し余裕のある患者さんに伝える言葉

「癌と診断された場合、恐怖心のあまり医師の言葉や説明が耳に入らずパニックになる方も多くいらっしゃいますが、それは普通の反応であり大事な命がかかっているのだから当然の事と思います。」と気持ちを受け止める言葉をかけ「でも、やはり恐怖心や不安な気持ちが先立ちすぎていると、やらなければ行けない大事な事が見えなくなる事もよくありますし、少し時間が経って気持ちが落ち着いたら必ずまた相談に来てください。

 

治療上の事、医療費や今後の生活の事で不安に思う事が出てくると思うので、その件はその時に一緒に考えますから」このように話し一旦、医療費や生活の事は頭から少し離してもらいます。

 

患者さんも落ち着いて悩みを話せるようになる

患者さんも落ち着いて悩みを話せるようになる

実を言えば、これがこの先非常に重要で、必ずまた来てと話した患者さんはほとんどの方がまた約束通りに相談に来てくれます。そして、数日経過した患者さんは大抵少し落ち着いて悩みや状況を話せる状態になっています。

 

母親が経験したように癌と診断された時点で患者さんの頭の中にあるのは「よくわからない難しい医療の言葉」「自分は死ぬのか」「自分が死んだら家族はどうなる」「会社に行けない状態になると解雇されるのでは」医療費はどのくらいかかるのだろう」「入院すると家族に迷惑がかかる」このような気持ちをだいたいの方が抱いており複雑に頭の中で巡っています。

 

適切な時期をみて自治体の福祉課などに相談してもらう

適切な時期をみて自治体の福祉課などに相談してもらう

ここで私が行った事はまず傾聴し、今あるごちゃごちゃした頭の中から医療費や経済的な事を少し頭から遠ざけ少し時間をおいてから再度考えたらいいとのアドバイスです。

 

あとは適切な時期をみて自治体の福祉課などに相談するようにリファーします。

 

看護師でも話を聞いてあげることが大切

看護師でも話を聞いてあげることが大切

私が看護師の立場で癌患者さんを目の前によくないと思う行動は、経済的な悩みや医療費についての患者さんが看護師に相談した際、「私は看護師だからお金の事は医療事務に話してくださいね」このように伝える事です。

 

一見、これは適切かと思いますし忙しい病棟看護師などは、そのように伝えるように言われているかもしれませんが、患者さんからしてみると「あの看護師は話もろくに聞いてくれなかった」このように思うはずです。

 

自治体の福祉課での相談を勧める所までは行う必要がある

自治体の福祉課での相談を勧める所までは行う必要がある

具合いの悪い中で医療事務の人と話し、定番の高額療養費について簡単に教えられ終了に至るパターンです。

 

看護師は高額療養費や医療費控除、障害年金制度などの社会保障をある程度学び、患者さんから経済的な事で相談を受けた場合、先ずは話を伺い、適応になるかはわからないけれど、このような社会保障が日本にはあると言うような説明をして詳しくは医療事務、ソーシャルワーカー、自治体の福祉課などで相談するように勧めるところまでは行う必要があると思います。

 

看護師自身が病気になる可能性だってある

患者さんのみならず、看護師自身が病気になる可能性だってある事から、大事な社会保障を知りもせず遠ざける事はよくないのではと思います。実際に私もわからずにいて失敗したので、この失敗を踏まえ、多くの方に知ってもらえるようにこれからも記事にして行きたいと思います。  

2.生命保険会社の不払いと請求もれ

生命保険会社の不払いと請求もれ

母の癌の進行度はステージ3bで左乳房全摘術と抗ガン剤、放射線治療を行いましたが約2年後に胸郭と肺に転移し、その時に「これ以上の治癒は期待できない状態であり症状緩和のための治療です」と告げられ「余命は半年と言う事も一般的にあり得ます」とはっきりと医師に告げられました。

 

母は生命保険の給付金を受け取る事ができた

母は生命保険の給付金を受け取る事ができた

母は不幸中の幸い、生命保険に加入しており入院や手術の給付金を受け取る事ができました。ところが、今になり放射線を受けた際の給付金を受け取っていない事に気がつきました。

 

既に10年以上経過していましたが、これに関しては生命保険会社も非を認め給付金を支払いました。

 

病気の時に請求しないと支払えないと言われた

病気の時に請求しないと支払えないと言われた

癌に特化した保険にも追加で付加していた事から今になり気が付いた私がその給付条件を確認したところ間違いなく母は支払いの対象になっており、慌てて生命保険会社に連絡をしたのですがかなり高額な給付金だからか「確かに支払い状況にあったのかもしれませんが、その時に請求してもらわないとお支払いできません」このように言われました。

 

癌患者さんは様々な事を考え動揺している

癌患者さんは様々な事を考え動揺している

先にお伝えした通り、癌患者さんは「死のイメージ」を強く持っており、自分の身体の事、支える家族の事、生活の事、一瞬にして多くの事を考え混乱して動揺しています。

 

そのような時、生命保険会社の細かい字で書かかれた、わかりにくい給付の条件など詳細を見る余裕はないのが当然だと思います。とりあえず、母は生命保険会社の担当の方に余命の話など状況を話したのですが、その担当の方が自分の会社の商品を理解しておらず請求もれが発生した事がわかりました。

 

自社製品を理解していない職員は多い

自社製品を理解していない職員は多い

今でも、給付条件などを確認する為に電話をしても話が二転三転し、自分の会社の商品を全く理解できていない生命保険会社の職員はたくさんいます。

 

「癌になったら給付を受けられます。治療の為に使ってください」と宣伝している商品の給付条件は巧妙とも言えるほど加入者にわかりにくく、いつでも相談してくださいと言う生命保険会社の職員は自分のところの商品を理解していないのです。

 

母は多額の給付金を受け取る事ができませんでした

母は多額の給付金を受け取る事ができませんでした

給付の対象となっているにも関わらず請求しなかった事から母は多額の給付金を受け取る事ができませんでした。「せっかくもらえる状態にあったのに、請求しなかったのが悪い」と言わんばかりの生命保険会社の姿勢は考えものだと思いました。

 

親や兄弟など身近な人が癌になった時、このような生命保険の落とし穴がないか、詳しく確認される事をお勧めします。

 

まとめ

まとめ

母が癌の告知を受けた15年ほど前は今よりもっと「癌=死」をイメージする事が多かったように思います。しかし、医学の発展に伴い、癌は完治を期待できるものや、長い付き合いの中で癌と上手に共存して行こうとする考えに変わってきました。

 

私の祖父は私が20才の時に食べ物による窒息で急死しましたが、私が生まれる前、胃がんと告知され胃を3分の2も切除し抗ガン剤を勧められましたが頑固な祖父は自分は癌ではないと言い張り、抗ガン剤治療を途中から拒否し気合いで癌を克服しました。

 

「病は気から」祖父は何よりこの先人の言葉が似合う人でした。そして、母は2年前に脊椎に骨転移し今年は肺や肝臓の新たな転移がみつかり3度目の再発による治療をしています。

 

しかし、今でも不思議に思う事は、最初の再発時に余命の話まであったのに、セカンドオピニオンで治療方針が変わった事により最初肺にあったはずの癌が治療を続ける事半年ほどで癌がCT上に映らなくなりpet検査でも異常なしの判定が出た事には驚き、奇跡のように感じました。適切なホルモン剤の投与と抗ガン剤により癌が消滅したようです。

 

ありがたい事に2度目の再発時の約2年前まで、母は余命半年どころか約10年もの間、健康な方と同じような生活を送る事ができました。現在、セカンドラインの抗ガン剤でわずかな副作用はあるものの、私と一緒に旅行に行く事が楽しみだと癌と共存する道を選択しました。

 

食欲もあり、美味しい物を笑顔で食べており、時々病気である事を忘れてしまうくらいです。私から言わせれば余命はあるようでないもの。もし、余命宣告された方がこの記事を読んでくれていたならば私はこのようにアドバイスさせていただきます。

 

「医師から言われた余命宣告の言葉を少し頭から離して、今やらなければ行けない事を、大切なご家族と一緒に考えてみたらいかがでしょうか。」ご家族がいらっしゃらずお一人で悩んでいる方、誰にも相談できないでいる方はがん拠点病院の中にある、がん相談支援センターに相談してみてはいかがでしょうか。

 

相談されたい病院に通院、入院していない患者さんでも相談する事ができます。がん拠点病院は全国どこでも質の高いがん医療を提供することができるよう、全国にがん診療連携拠点病院を399箇所、地域がん診療病院を28箇所、指定しています。

 

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