
大きなホテルでは、ホテルの医務室に常勤の看護師を置くところが少なくありません。宿泊客の万が一の自体を考えて設置している看護師ですが、実際のところ、どんな仕事が多いのか、あまり理解していない人が多いのではないでしょうか。
ここでは、ホテルの医務室で働く看護師の仕事内容や、メリット・デメリットに触れていきます。転職をお考えの看護師の方、必見の内容です。
1.ホテルの医務室で働く看護師の仕事内容

ホテルの医務室での看護師の仕事を、詳しく知っている人は少ないでしょう。ここでは、まず、ホテルの医務室で働く看護師の仕事内容について触れていきたいと思います。
宿泊客の急な体調不良や怪我に対応

基本的に、ホテルの医務室で働く看護師は宿泊客の急な体調不良や怪我に対応していくのがメインの仕事です。ホテルによっては日本人客だけでなく、外国人客などもいて、宿泊客が多くなればなるほど、体調不良を訴える人が出てきたり、ケガをする人がいたりと、宿泊客の対応をしなければならないことが多いです。
場合によっては外国語スキルが必要
ホテルが都心部や空港、新幹線などが停まる主要駅の近くにあれば、海外の患者も多く訪れるでしょう。場合によっては、英語や中国語など、外国語での対応が求められることもあるため、ある程度の語学スキルが求められるケースもあります。
一般企業の産業看護師と同様の勤務をすることもある

ホテルに務める看護師は、一般企業の産業看護師と同じような働きをすることもあります。産業看護師ですので、従業員が訪れる施設として機能し、健康管理等も業務内容の一つなのです。健康診断や健康管理の啓発など、さまざまあります。
ホテルの医務室には夜勤業務もある

一般企業の医務室とホテルの医務室の大きな違いがあるとすれば夜勤です。ホテルは宿泊客の安全を守るために24時間スタッフが働きます。そのため、夜勤のスタッフが体調不良を訴えれば、産業医や産業看護師が医務室を開け、対応しなければいけないのです。
面接を受けてから夜勤の存在に気付くようでは遅い
運営体制はホテルによっても違いますが、場合によっては夜勤もあることを踏まえておかないと、面接を受けてから夜勤の存在に気づいて、転職活動の貴重な時間を無駄にする可能性もゼロではありません。
2.ホテルの医務室で働く看護師のメリット

次は早速、ホテルの医務室で働くメリットについて解説していきます。
病院ではなかなかできない経験ができることが、ホテルの医務室で働く最大のメリットであると考えられます。詳しく見ていきましょう。
仕事の負担は少なく体力的には楽

病棟で働くよりはルーティーンの仕事が少ないため、負担の大きな業務も少なく、体力的にも楽に働ける可能性が高いです。
病棟では患者さんの命を預かるような責任の重さがありますが、ホテルであれば緊急時の対応がメインとなりますので、それらの責任の重さも感じずに済むのがメリットです。
様々な人と接する機会が得られる

大規模なホテルで働く場合、従業員を含め宿泊客なども看護しなければいけません。しかし、それは逆を返せば、色んな人と接する機会があるということ。経験も積めますし、緊急時対応の場数も踏むことができます。
病院看護師とは異なる経験ができる
病院のように設備が充実していないホテルでの仕事内容には、救急車の要請が必要かどうかの判断も含まれます。通常の病院では先輩や同僚と一緒に行動することも多いですが、ホテルの医務室にいる看護師は多くても数人程度です。一人で対応するなどのプレッシャーはあるかもしれませんが、経験できないことを経験することができる点ではメリットでしょう。
ブランクがあっても働ける

ホテルの医務室は、比較的経験がなくても雇ってもらえる可能性が高いです。ブランクがある、経験年数が少なく、通常の病院への転職が難しいという方には、経験を積むにはうってつけの場所。ホテルの医務室でも肩書きは看護師ですので、その後のキャリアにつなげたい方にもおすすめの職場です。
3.ホテルの医務室で働く看護師のデメリット

最後に、ホテルの医務室で働く看護師のデメリットを開設していきます。
メリットと同様にデメリットも把握し、本当にこの仕事が自分に合っているのか見極めるようにしていきましょう。
「おもてなし」を意識して対応する必要がある

ホテルの医務室は、基本的には従業員のためのものかもしれません。でも、宿泊客も利用するという点では、これもホテルの一つのおもてなしです。
「従業員のための医務室だから」と考えがちですが、ここでの宿泊客への対応が悪ければ「対応が悪い」とクレームになる可能性もあります。もちろん、看護師としてきちんと対応していれば基本的には問題はありませんが、ちょっとした言葉使いや所作の丁寧さなどは求められるかもしれません。
医務室の対応がホテルの評価につながる可能性もある
医務室の対応がホテルの評価につながる可能性はありますので、ホテルのスタッフの一員として働く意識が必要です。このおもてなしの意識は、ただの看護師では身についていないこともあるため、転職してから苦労に感じることもあるかもしれません。
キャリアアップできる可能性は低い

ホテルの医務室で長年勤務をしたとしても、キャリアアップできる可能性は低いです。一つの経験として務める分にはいいですが、今後「看護師としてこうなりたい」「キャリアアップやスキルアップを目指したい」という方には、不満の残る職場になるでしょう。
地方では周囲に医療施設が充実していないことが多い

地方や郊外のホテルや旅館で働く場合、周囲には医療施設が充実していないことが多いです。救急車での搬送を求めたとしても到着までに時間がかかることがあり、うまく対応しなければ宿泊客との医療トラブルに繋がる可能性もあります。
その場の状況によって臨機応変に対応しなければいけない、ホテル・旅館特有の環境があることも、きちんと踏まえて考えなければいけません。
まとめ

ホテルの医務室での仕事に興味を持ったとしても、思ったように求人が見つからない可能性があることを念頭に置いておきましょう。希望の勤務地などを限定すると、特に求人数は少なくなります。
ホテルの医務室での勤務を希望するなら、産業看護師の求人情報が多く掲載されている求人広告サイトの利用や、転職エージェントなどに登録するのがおすすめです。
産業看護師の求人数自体が少なく、その上でホテルでの勤務となるとかなり限られますが、転職エージェントなどであればたくさんの情報の中から最適な求人票を見つけてきてくれる可能性もあります。まずは広く情報を集めて、その中から自分に適しているホテルを選ぶようにしていきましょう。


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