
あなたは、NPO法人AMDA(アムダ)という団体を知っていますか。
ここでは、国際活動や緊急支援活動などに興味がある方に知っていただきたいAMDAの存在についてご紹介したいと思います。看護師の方も多く活躍していますので、スキルアップや経験を積みたい方は、ぜひ、注目してみてください。
1.AMDA(アムダ)とは

AMDA(アムダ)は、1984年に設立し、2001年に岡山県から特定非営利活動法人を取得した団体です。1995年には国連経済社会理事会(UNECOSOC)から特殊協議資格を得ており、2006年には総合競技資格を取得。2013年には、同会より認定NPO法人の認証を受けました。
AMDA(アムダ)はThe Association of Medical Doctors of Asia(アジア医師連絡協議会)の頭文字を取った表記で、設立時の名称から名付けられたものです。
「人道援助の三原則」を活動の軸にしている

活動内容は、わかりやすく言えば「困ったときはお互いさま」の精神に基づいており、「人道援助の三原則」を活動成功の軸としています。なお、人道援助の三原則は以下の通りです。
- 誰でも他人の役に立ちたい気持ちがある
- この気持の前には、国境、民族、宗教、文化等の壁はない
- 援助を受ける側にもプライドがある
一方的な援助は行わない

人は誰でも役に立ちたいという思いがあり、その思いに基づけば国境や宗教、民族などの壁は関係ないものです。ですが、一方的な援助をすることも問題です。
その国にはその国の文化があり、考え方があり、習慣があります。
援助を受ける側の思いも汲みながら活動する

援助を必要とする側にも、どんな援助が必要なのかという希望がありますし、文化を壊されたくないといった思いもあります。
援助を受ける側の思いも汲みながら人道援助をするということが、支援をする上では大切なことだという事をこの三原則は示しているのです。
2.AMDA(アムダ)の具体的な活動内容

AMDA(アムダ)は、日本国内と海外で活動を展開しており、世界32の国と地域に支部を持っています。そのネットワークを活かして多国籍医師団を結成し、支援の必要なところへ出向いて活動をしているようです。
人道支援をする土地は、災害や紛争などが発生した地域です。主に医療や保健衛生の分野で、多国籍医師団が緊急人道支援活動を展開していきます。
海外では難民や自然災害被災者への支援を行う

海外では、難民や自然災害被災者などへ緊急医療支援や救援物資配布などを行います。
また、緊急救援だけでなく、その後、復興に向けての中長期的復興支援活動なども活動内容の一つです。医療サービスが欠けているところには、診療所を建設したり、保険医療活動を行なったりもします。
国内では講義や講演を積極的に行う

国内では、これらの海外の活動を報告する報告会を開催したり、セミナーなどを行なって情報を共有したりもします。
また、防災訓練に参加して緊急時に備え、これらAMDA(アムダ)のすべての活動を周知するために出張講義や講演活動を積極的に行っています。
東日本大震災や熊本地震でも活躍
2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震でも緊急医療支援活動を行なっています。また、その後の復興を支援するための復興支援活動にも着手しています。東日本大震災から5年が経った2016年に開催された「復興グルメF-1大会」では、ボランティアスタッフを招集してイベント開催をフォローし、被災地で視察や復興に関する研修を行いました。
3.AMDAの看護師の役割

AMDA(アムダ)は、医師や看護師、助産師などが所属している団体です。看護師が必要な場面は多く、国際協力の保健の分野では医師と同様に求められる職業です。
国内外関わらず、困った人のいるところに行って援助をするため、行った先々で細かな役割は異なります。
基本的には病院看護師と共通の仕事をこなす

基本的には、医師の指示を仰ぎながら手当などの処置をしたり、バイタルサインをチェックしたりといった、病院看護師などとも共通する仕事をこなしていきます。
声をかけながら、コミュニケーションを取りながら患者の様子を観察し、異常があれば医師へ報告するなど、病院での看護業務同様にさまざまな配慮をしながら働いていきます。
求められるのは看護師としての役割だけではない

少人数で派遣されることも多いAMADA(アムダ)では、看護師の業務範囲はこれだけという決まりはありません。看護師の業務以外にも、以下のような仕事をすることもあります。
- 荷物の運搬
- 物資調達の手伝い
- テントの設置
- 現地医療スタッフの指導や管理
- 現地政府との交渉
- 広報活動
- 掃除や食事の支度
例えば、看護業務だけが終われば活動が完了するというわけではありません。上記のような業務も任務に含まれますので、そのことだけは理解しておきましょう。
AMADA(アムダ)の活動は報酬が発生しない

AMADA(アムダ)の活動は報酬が発生しません。ただし、渡航費や宿泊費などの経費は全額、または一部をAMADA(アムダ)が負担することになっています。
2016年鳥取県中部の地震でも看護師を派遣

AMDAは、2016年10月に発生した鳥取県中部の地震でも看護師を派遣しています。この地震では震度6弱を観測しましたが、特に被害の多かった倉吉市に看護師と職員の2名が派遣されました。
避難所や車中泊の被災者の健康状態を確認
倉吉市の避難所だけでなく、車中泊をしている被災者の健康状態などを確認し、必要であれば医師の派遣を検討するといいます。このケースでは、医師を派遣するよりも先に看護師を派遣するというところがポイントになります。
医師が必要かどうかを判断する
被災地の状況を看護師が把握することで、医師が必要かどうかを判断するという大切な役割を担っています。必要なところに必要な人員を派遣するのも、AMDA(アムダ)の特徴といってもいいでしょう。
4.AMDA(アムダ)の看護師になるには?

さて、ここまでさまざまなAMADA(アムダ)の実態を見てきて、「自分もAMADA(アムダ)で活動したい」と考えている看護師の方も多いでしょう。AMADA(アムダ)では、緊急救援活動への参加を希望する医師、看護師、助産師などの登録を常に実施しています。
AMADA(アムダ)のHPからERネットワークへの登録

まずは、AMADA(アムダ)のHPからERネットワークへの登録を行います。紛争や災害などで支援が必要となった場合、随時その登録名簿から登録した看護師に連絡がいくようです。
登録制で派遣しているため、緊急援助初動の連絡があった際には必ずしも参加しなければいけない義務はありません。
まずは具体的な活動内容を知るところから始める

登録してみて、どんな活動を知ってみるのもいいかもしれません。海外で活動する際には語学力がなければ活動が難しいですが、日本国内で活動できるケースも多いので、社会貢献度の高い活動をしたいという方は、ぜひ登録してみましょう。
まとめ

AMADA(アムダ)は、今後も人道支援を続けていきます。また、その中でも、難民や自然災害被災者への緊急医療支援として救援物資の配布をすること、緊急医療支援後の復興支援活動に力を入れていきたいようです。
日々さまざまなところへ人道支援を行っているAMADAの活動は、HPなどでも随時紹介されています。興味がある方はぜひ「AMDA(アムダ) - 救える命があればどこへでも 」を見てみてください。


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