
3次救急に位置付けられている大学病院の小児科外来は、長期入院前後の先天性心疾患や白血病、代謝性疾患などいずれも重篤な疾患の患児が主に対象となります。
免疫が低い子ばかりで感染症は、命に関わるので要注意です。
大学病院の小児科外来は、一般的なクリニックの外来とは少し違った仕事内容もあるため、どのような職場なのかを紹介していきます。
1.大学病院の小児科外来で働く看護師の仕事内容

大学病院の小児科外来で看護師として働いていると、長期的に関わることになる患児と保護者が多いので、小児科外来で働く看護師は母子ともに信頼関係を築くことが大切です。
そのうえで入院へ向けての質問がないか、退院したあとの生活で困っていることの相談などに乗ることも必要です。
その他の小児科外来で働く看護師の仕事内容について、以下に詳しく説明していきます。
病棟への橋渡しや診察介助を行う
小児科外来で働く看護師の仕事内容として、入院が決まった患児の情報や保護者が不安に思っていることを聞き取りし、病棟看護師へと申し送りをする病棟への橋渡しをすることや、教授の診察時や介助が必要な患児の時のみ診察介助に入る診察介助があります。
採血・点滴を行う

小児科外来では、採血や点滴を行うところもあります。これは、感染症に弱い患児への配慮で多くの人と接しないようにするためです。
採血や点滴は、新人の医師が行うこともあり、看護師は医師がいないときに行います。
ポイント!
大学病院の小児科外来で働く看護師は、外来内での簡単な掃除や飾りつけ、予約管理なども行います。
体調管理も徹底し他の職場以上に気を使うことが必要です。
2.大学病院の小児科外来で働く看護師が必要なスキルと1日の流れ

大学病院の小児科外来の病棟では、最先端の医療が行われており看護師は、その患児がどのような治療をしてきたのか、生活するにあたり何に注意が必要なのかを知識として覚え、質問に答えられるように対応していかなければなりません。
そのため看護師は、血液斑、心臓斑、腎臓斑など10数個にわたる、全ての疾患の知識が必要になります。
その他に小児科外来で働く看護師が必要なスキルと1日の大まかな流れについて見ていきましょう。
患児の体調の変化を見逃さない観察力

乳児はもちろんのこと、子供は自分の体調について表現できないことも多くあります。そのため、待合室での表情や少しの体調の変化を見逃さないことが重要です。
母子ともに信頼されるコミュニケーション能力

患児にも保護者にも信頼関係をしっかり作ることが非常に重要です。
それは、信頼関係が家庭生活での不安を取り除き、また次の受診へと繋がるようにするためです。
保護者や患児自身が、病気に対する不安を少しでも軽くできるように待ち時間でのコミュニケーションを大切にし、その中で得た情報や医師への質問があれば、カルテにメモを残しましょう。
小児科で働く看護師の1日の大まかな流れ

小児科外来で働く看護師の1日の大まかな流れは、以下の通りです。
- 1日の予約を確認する。
- 1日に3~4つの診察室が稼働するので事前にカルテを分けておく。
- 受付表と照らし合わせながら順番に中待合室へ誘導し聞き取りを行う。
- 必要時のみ診察介助に入る。
- 医師の指示により必要時は処置室や検査室へ誘導する。
- 次回の予約の確認をする。
- その日に気にかかる患児がいたか、明日の予約準備をして気になる患児がいるかなどのミーティングを行う。
- 後片付けと掃除をする。
大体このような流れで、1日を終えます。
3.大学病院の小児科外来で働く看護師のメリット・デメリット

看護師が、小児科外来で働く上でのメリットとして受診している患児とは長い付き合いとなり、入院中に病院への信頼関係も出来ていることが多いため、クレーマーのような人はあまりいないこと等があります。
その他の看護師が小児科外来で働く上でのメリットやデメリットについて見ていきましょう。
小児科外来で働く看護師のメリット

残業がほぼないことが挙げられます。なぜなら、小児科外来は全て予約制で管理され診察もゆったりと行われており、診察終了時間も早いからです。
また、医師の補助ではなく、看護ケアを優先して働くことができることや、看護師の人数も確保されているため有給が比較的とりやすいこともあります。
小児科外来で働く看護師のデメリット

病棟ほどではないですが、採血や点滴は新人の医師が行ってしまうこともあり、自ら進んで行わないと採血や点滴技術の向上ができないことがデメリットとして挙げられます。
また、疾患が幅広いため多くの知識が必要で覚えるまでは大変です。
外来勤務は、大変働きやすい職場と言えますが、外来専門看護師は必ずしも小児科外来への配属になるとは限らないことも把握しておきましょう。
4.大学病院の小児科外来の看護師として働いて楽しかったこと・辛かったこと

安定期に入った患児が多い小児科外来では、ほのぼのとアットホームな雰囲気の場合があります。
以下に、看護師として小児科外来で働く上で楽しかったことと辛かったことについて紹介していきます。
大学病院の小児科外来の看護師として働いて楽しかったこと
長い付き合いの患児が多く、待ち時間にお絵かきをして看護師の顔を書いて持ってきてくれたり、「いつもありがとう」と可愛らしい文字でお手紙を持ってきたりしてくれることもありました。
看護師全員、本当に患児たちのことが大好きで受付の中の壁にはたくさんの作品が飾られていました。
大学病院の小児科外来の看護師として働いて辛かったこと
最初の頃は聞いたこともない疾患や治療内容に戸惑い、保護者の質問にも答えられず、医師の言っていることも理解できずに叱責されたことがありました。
しかし、これらは様々な知識を身につけていくことで解消されていきました。
5.まとめ

疾患も幅広く重症なことが多いため、少し特殊な大学病院の小児科外来ですが、医師の診察の補助という位置づけではない外来勤務ができる唯一の職場です。
身に付けるべき知識も多く大変ですが、外来にいても看護ケアに重きを置きたいと思っている看護師は多いでしょう。
大学病院の小児科外来は、最先端の医療に関わりながら看護師としてのやりがいを感じられる職場だと言えます。
看護師として大学病院の小児科外来で働く際は、参考にしてみてください。


看護師求人サイトは全国に50社以上存在しています。良い看護師サイトもあれば、悪徳な看護師サイトもありますので、「看護師が選んだ看護師求人サイト口コミランキング」をチェックすることと、必ず3社以上の複数登録をすることが、転職成功の秘訣です。
■看護師求人サイト転職口コミ「看護師パンダ」コンテンツ
看護師求人サイト転職口コミ集、「看護師パンダ」にお越しいただいてありがとうございます。看護師転職の役に立つ情報を日々更新しています。
コメントをお書きください